【KDP】デジタル著作権管理(DRM)は「適用する」を選んだ方がいいわよ

こだわりがなければ「適用する」で問題なし


ふぇぇ……KDP(Kindle Direct Publishing)で本を登録しようとしたら、なんか変な項目が出てきたよぉ~。

「デジタル著作権管理(DRM)のオプションを選択してください」ってどういうことなのかな。デジタル著作権管理なんて初めて聞いたよ。

助けてー、おねえちゃーん!!


(本を登録するときに、上のような画面が表示される。デフォルトでは「適用しない」にチェックが入っているが、どちらを選ぶべきか悩む作家さんが多い)


まったく世話のやける妹ね。

そこはとくにこだわりがなければ「デジタル著作権管理を適用する」にチェックを入れておけばいいわよ。

デジタル著作権管理(DRM)とはそもそも何なのか

デジタル著作権管理(DRM)っていうのはね、Digital Rights Managementの略なんだけど、簡単に言ったら「不正コピー」を防ぐための仕組みなのよ。

例えばほら、MP3形式で配布されている音楽をイメージしたらわかりやすいわ。MP3は劣化させずに無限にコピーできるから、データさえあれば家族とか友人とか、近所のおじさんとかに配り放題じゃない。

著作権法では私的利用の範囲を超えた複製・配布はダメなんだけど、まぁとにかく電子データってのはコピーされやすいわけね。コピーして他者に配られても、もちろんお金は入らない。

で、デジタル著作権管理(DRM)ではその勝手なコピーを防止してくれるわけ。

「デジタル著作権管理を適用する」にチェックを入れると電子書籍データにコピー防止プロテクトがかけられる。だからKindleとパソコンを繋げてmobiファイル(電子書籍データ)を吸い出して、それを家族や友人の持っているKindle端末に入れてあげるってことができなくなるの。はやい話が「家族・友人間での共有ができなくなる」(Amazonアカウントが別々の場合)ってことね。

もちろん、DRMが適用されていても、複数端末で書籍を閲覧することはできるわよ。「スマートフォンのKindleアプリ」「Kindle Paperwhite」「PCのKindleアプリ」など、どれでも見られるから安心して。

購入した本人のアカウントのKindleアプリ・端末でのみ閲覧できる」ってところがポイントかしら。

とくに作者にとって不利になる仕組みではないし、不正コピー防止にも繋がるわ。

通常はDRMは「適用する」を選ぶので間違いないわ。

ちなみに、このDRM設定は出版後には変更ができないので気をつけてね。

共有を前提とするならば「デジタル著作権管理を適用しない」の方を選ぶ


で、でもさ。おねえちゃん。

わたし、出版した本を親しい友だちや家族には無償で配りたいんだよね。その場合には《共有》になるから、やっぱりDRMは適用しない方がいいのかな?


いや、その場合でも「適用する」の方で大丈夫よ。

だって著者であれば、プロテクトがかかる前の元データ(mobiファイル,EPUBファイル)を持っているはずだから。DRM関係なしに、元データのほうを家族や友人に渡せば、Kindle端末では問題なく見られるわよ。

著者が共有するかどうかってのは関係ないわ。「他者の手によって共有されること」を許可するかどうかってところがポイントなんだから。

「デジタル著作権管理を適用しない」を選んだ方が良い人というのは、お金は入らなくて構わないから、コピーでもなんでもしてとにかく自分の本をいろんな人に広めてほしい!って考えている人。

プロテクトがかかっていなければ、例えばAさんが電子書籍を購入して、AさんはファイルをコピーしてAさんの家族やAさんの友人にも配ることができる。

作品が多くの人の手に渡ることを目的とするならば、たしかにDRMは適用しない方がいいわね。

今日のまとめ

デジタル著作権管理(DRM)は不正コピー防止に役立つため、通常は「適用する」の方を選ぼう!

利益を得るよりも、作品を共有してもらって広めることが大事であれば「適用しない」を選ぼう!

著者はプロテクト前の元データを持っているので、ふつうに家族や友人には共有できる(DRMは関係ない)

DRM電子書籍のリスクについて(2016年10月4日追記)

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そうそう、DRM付き電子書籍について、ひとつ重要な「リスク」についての話を忘れていたわ。今にして思えばけっこう重要な話をし忘れていたわね。(汗)

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もうお姉ちゃん、そういうことはもっと先に言ってよ! わたしもうDRM適用で出版しちゃったよ!!

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ごめんごめん。そんなに怖い話ではなくて、別に今すぐにどうこうって話じゃないから、あくまで知識としては知っておいてほしいの。

DRM付き電子書籍の最大のリスクは(Amazonの本であれば)Amazonのサービスを使ってしか読むことができないってことなの。

どこら辺がリスクなのかって? つまりね、将来に何らかの事情があって「Amazonが破綻する!」とか「Amazonが電子書籍事業から撤退する、Kindleサービスが終了する!」とかなったときに、購入した電子書籍が読めなくなる。

あるいは、何らかの事由があって、Amazonから個人アカウントを停止されたときに、やはり購入した電子書籍が読めなくなる。(DRMは購入者のAmazonアカウントに紐付いているため)

つまりね、何がいいたいのかって言うと、DRMが適用された電子書籍は「Amazonのサービスが今後も問題なく継続していくこと」という前提条件が無くなれば、読めなくなるのよ。これがもしPDF、docx、ePub、txtみたいなDRMがかかっていないファイルだったら、Amazonが潰れようがひっくり返ろうが関係ないでしょ?

だからよく言われるのは、Amazonで購入したDRM付き電子書籍は、所有権が購入者に移転するのではなく、Amazonから半永久的に「読む権利」を付与されるものなんだってことね。つまり、電子書籍というよりは「電子貸本」と呼んだ方が実態に近いの。

だからといって、Amazonが将来的にKindle事業から撤退するような事態になる……という未来はあまり見えないし、過度に心配することはないわよ。でもそのあたりを気にするのであれば、DRMを適用せずに配信するのもありかもしれないわね。

お役に立てたら嬉しいわ。

(追記終わり)

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